“ 未来に向かう認識の定着に、ビジュアルの力で寄り添う ”というPIXTAが目指す世界

〜クリエイターから見える世界〜 プラナさんインタビュー

本企画を撮影したプラナさんに企画について、また長年クリエイター活動を続ける上で感じること、これからの展望をお話いただきました。

––– プラナさんはこの撮影を通してどんなことを思いましたか?

「本撮影では、こちらで全てのセッティングを行う普段の現場とは異なり、お二人が生活している中に入れさせてもらって、“リアル”を撮影することができました。やってみたら改めて、『こういう撮影がしたかったんだ』と思いました。リアルな暮らしや生活の一コマ、本物の人間関係を作品にさせていただくことができたなと。

いくらモデルさんの演技が上手だとしても、リアルな方々とは微妙なニュアンスの違いは出てしまうと思うんです。お二人は本当に仲が良くて信頼し合っていて、こだわり抜いたライフスタイルをおくられていて。この企画の意義に賛同いただけたのは本当に良かったと思っています。

また、今回の作品がいろんなところに使っていただいて、同性愛について知るきっかけになったらいいなと思います。人それぞれの受け取り方があって、同性愛に限らずどんどん社会の課題を調べる人もいれば、そうではない方もいる。ストックフォトの制作を通して自分に関係のないことを知り、理解するきっかけになれば素晴らしいことだなと思います」

––– 少しこの企画から離れた質問です。ここ数年、PIXTAでのクリエイター活動でどんなことを感じていましたか?

「ずっとストックフォトの撮影をやらせてもらってきましたが、経験を重ねるごとに良くも悪くもパターンが固まっていきました。クリエイターが設定している最終ゴールは基本的には “販売” です。でも正直、撮影を企画することからその販売するまでの作業の中で限界というか、同じことの繰り返しだなと感じていたんですよね。

新しいことをやろうとすると、費用対効果の面で回収できるかのリスクがあるし、他のクリエイターさんともテーマが被っていたり…。以前は「あれやりたい、これやろう!」という挑戦のマインドがあったけど、できない自分になっていました。

『違う角度で、自分がやっていて楽しいことをやりたい』という本音と、自分の中にある違和感と向き合って、どうすべきかを考えて動くようになりましたね」

––– 挑戦しにくくなった理由にはどんなことがありますか?

「PIXTAのクリエイター人口が増えて需要と供給のバランスが昔とは違います。購入者が一気に増えるわけでもないし、売り上げの低下、PIXTA内や無料素材サイトなどのライバルの増加、ストックフォトに頼らずとも各⾃が撮影をできるスキルを持ったりと、環境が厳しくなりました。余計に新しいことにチャレンジしにくくなっていました。

そして、以前は “売れることを最優先にすること” に一切の迷いがなかったのが、コロナやいろんな社会の認識が変わってきて、自分の売り上げだけじゃないところを考えるようになったんです。

撮ることでどんな人に影響があるか。写真を提供する以上、それが誰かの役に立ったり、誰かを幸せにしたりという役割がないと、やる意味がないよねと意識するようになりました。もちろんお金が欲しくないわけじゃないですが(笑)。売り上げとは別の意味とか価値を提供したいという気持ちが生まれました」

––– 今後、どのように制作活動していきたいですか?

「漠然とした言い方ですが、自分がやっていて楽しく、かつ売り上げに加えて社会や誰かにとって意味のある写真の制作を増やせたらいいなと思っています。実際の同性愛カップルさんを撮らせていただいたみたいに、企画に共感いただいた上で出演していただき、一緒に作り上げられるスタイルでやっていけたらいいなと思っています。

それが結果的に『あれっ?』と誰かの目に止まり、気にかけていただき、何かのアクションに繋がるみたいな。そういう循環と売り上げが繋がるのが究極の理想かなと思っています。ハードルは高いですけど、理解してもらえる人たちと一緒にやれるスタイルを築いていけたらいいなと。そのために自分にできることをやりたい。今までやってきたがむしゃらに写真を撮ることとは違い、慎重に焦らず丁寧に作品を作っていきたいと思います」

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