クリエイターインタビュー:Ushico

PIXTAクリエイター紹介

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Ushico(フォトグラファー)

まずは今の年齢とご職業、経歴について教えてください。

フリーのカメラマンで33歳です。
主に広告やエディトリアルの仕事をしています。物や料理など幅広く撮影してますが、一番好きなのは人物撮影ですね。

大学は写真と関係ない英文学科だったのですが、サークルで始めた写真にはまってしまい、在学中からブライダルの会社で撮影の仕事をしていました。卒業後はそのままその会社にしばらく在籍していましたが、本格的に技術を学びたくなり、スタジオマンになりました。
24歳でフリーランスになって、ブライダルの撮影をしながらジャンルの違う数人のカメラマンのアシスタントをし、徐々に自分の撮影も増えて行き、機材や車も揃ってカメラマンらしくなったのは26歳頃からです。

PIXTAを始めたのはいつ頃ですか?きっかけは何ですか?

PIXTAに登録したのは2010年の2月頃です。

その頃、お仕事をもらっていた媒体が次々無くなり、仕事が激減して暇で凹んでいました。そんな時、彼(今の旦那さん)に「時間が余っているならストックフォトをやってみたら?」と言われたんです。

周囲の友人のカメラマンでPIXTAや投稿型マイクロストックフォトのことを知っている人はほとんどいませんでした。彼は仕事柄、様々なウェブサービスについての情報に詳しく、写真も好きなのでPIXTAのことを知っていて、私に『写真で稼ごう』の本を買って来てくれたんです。

私自身も、当時はライツマネージドなど高価格帯のストックフォトしか知らなかったのですが、こんなふうに、プロ・アマ関係なく参加できる、低価格・投稿型のストックフォトサイトがあるんだなぁと興味を持ちました。そして何より、自分で考えて撮る事が「楽しそう!」と思いました。

登録して2年足らずですが、毎月コンスタントに撮影をされていて作品数が5500点を超え、月の売上も50万円超と、かなりハイペースで伸びてきていますね。始めた当初に立てた目標などはあったのでしょうか?

掲載されていたKAORUさんのインタビューを見て、(インタビュー当時のKAORUさんの月間売上は約60万円)。
すごい!私も同じくらいになりたい!と思いました。
今までは、仕事が減れば新しく営業に行くということを続けて、毎日の様に撮影の現場に出ていました。
でも30歳を越えて、結婚や出産も意識し、将来的に少し働き方を変えないといけないのかも?と思い始めていた時期だったので、ストックフォトで収入を得るということにすごく魅力を感じ、力を入れてみようと思いました。KAORUさん始め、トップクリエイターの方たちが、今までにどんな撮影を何回やっているのか、全部見て研究しました。

始めたばかりの時は、費用的に月に1~2回しか人物撮影できないことを考えると同じくらいの売上になるのに3年半くらいかな、と思っていたのですが。
予想以上に売り上げの伸びが早く、最初に立てた目標がもう目前でびっくりです。この間にPIXTAの購入者様がだいぶ増えたというのも大きかったと思います。

人物撮影をやり始めたばかりだと、販売開始してコストを回収できるかどうか見守ってから次の撮影を考える人も多いかと思うのですが、私の場合、その感覚は全然なかったです。
トップクリエイターの方々の作品群を見て、「これと遜色無いクオリティの作品をきちんと数揃えれば、きっと売れるはず」と信じていたので。作品が販売開始になってから実際に売れ始めるのにだいたい1ヶ月以上かかるのですが、まだ全然売れていない最初の頃から、一つの撮影が終わったらすぐに次の撮影のことを考えてました。

でも最初からどんどん撮影を進めていったのは、結果から見ると正解だったのでほっとしています。
去年はずっと制作費で赤字でしたが、始めて1年経たずに黒字になりました。

使用機材や撮影コストについて教えてください。

カメラはcanonの5D Mark2、レンズはPIXTAの撮影の時には24-70mm、70-200mmを主に使用しています。
ストロボは400Wsモノブロック2灯と2400Wsの1台2灯を持っていますが、撮影によってはクリップオンしか使わなかったり、スタジオでレンタル含め8灯くらい使うこともあったりと、撮影ごとに機材も予算もそれぞれです。
今までのところ、1回の撮影にかけているコストは3~15万円です。やっぱり売り上げが増えると、撮影に使う経費も調子に乗って増やしちゃってます。
複数のモデルさんをお願いしたりいいスタジオを使ったりと、それが叶う様になったのが、またさらに最近楽しいんです。

撮影によってかなり予算に違いがあるのですね。かけたコストと売り上げの関係はどうですか?

撮影日ごとにその日の撮影経費を回収したか、どのテーマが売れているかなど一応記録をつけています。毎回頑張っているのですが、企画によって雲泥の差がありますね(笑)
いいものは2ヶ月くらいで経費が回収できちゃうのですが、一年経っても回収できないものもありますし…。
かなりお金をかけたのに、すぐに回収してどんどん利益を出してくれる企画もあれば、少ししか経費をかけていないのにずっと回収できない撮影もあります。もちろん、全然お金をかけていないのにすごく売れているものもあります。

これがまた、自分が撮った後の手応えと比例する訳でもないところが面白いところです。

しかしストックフォトのいいところは、一度ストックしておけばずっと売れるところですよね。
登録してから2年も経ってないのでまだまだ未知数です。
月ごとで見ても、最初の頃に撮った作品が、新作を上回って売れていることもよくあります。

撮影する際、企画やテーマについてどんなことに気をつけていますか。

なるべく屋内・屋外両方の企画を用意して撮影します。天気はわからないですから。
撮りたかったけど、今日のこの状況だと、あまりいいものにならないな、と思ったらその内容はやめちゃうことも多いです。その判断をできるように、実際に撮る分の2倍くらいは企画を用意しておくのが理想です。

企画を考えるときは、まずやりたいことを1つ決めて、それに合うロケーションやモデルさんを手配します。
あとはその日に一緒にできそうな他のテーマを、さらになるべくたくさん考えていきます。

また、撮影を組み立てるときには常に、確実に売れそうなテッパンもののテーマをまずやった上で、さらにこれまでにPIXTAに無いテーマをひとつでも見つけて撮影するようにしています。
プラスアルファで、モデルさんの魅力を一番引き出しているような自然なカットや、自分の趣味に走った撮影もします(笑)あとは一定のクオリティを保ち1回の撮影でバリエーションをつくるために、メイクさんは必ずつけます。

自然な雰囲気のポートレイトもかなり売れていますよね。

最初PIXTAを見て、人物がはっきりと何かをしている写真が多いという印象を受けたのですが、その人物の魅力を表している、自然なポートレイトの役割ってたくさんあると思ったんです。
なので解りやすいポーズをとっているものと、何をしているでもないけど自然ないい表情のポートレイトと、両方を撮る様にしています。また多くの場合、1人のモデルさんで、働いている雰囲気とオフの雰囲気、両方を撮る様にしています。1日の中でストーリーがつくれるような。わりとセットで売れたりしますよ。

そう考えると、一度の撮影でとてもバランスよくいろんなバリエーションを撮影されていますよね。やはり、撮影を重ねるにつれて効率よくコンテンツを量産できるようになってきた実感はありますか。

それが…効率は逆に下がってきてますね(笑)。短時間でたくさん撮影する技術は本業で最初からあるので、作品が少ない頃はとにかく1日で簡単にたくさん撮ることが可能なテーマを集めていました。

でも作品が増えてくるに従って、メイクや現場での準備に手間のかかる内容の撮影を入れてみたり、まだやった事の無い構図やライティングに挑戦しようなんて思うとペースはがっくり落ちます。でも、こういう実験的なことは仕事の現場でやるのは難しい事が多いので、PIXTAの撮影が仕事の撮影に良い刺激を与えているところもあります。

企画やテーマについての事前の情報収集や撮影準備はどのように行なっていますか。

今まで仕事でいろんな年代や職業の人、お店や商品、サービスや文化に関わるものを撮影していますので、そこからヒントを引っ張ってくることが多いです。
webやTV、雑誌なども参考にしますが、参考画像はあまり撮影には持って行かないで現場で考える部分が大きいです。ロケハンやスタイリングの買い出しは、本業の撮影や自分の買い物のついでにやってますし、モデル事務所やメイクさんとの打ち合わせもメール中心なので、そこに時間をかけている感覚はそんなにないですが、脳内でPIXTAのことを考えている時間はかなり長いかもしれません。
渋滞にはまっているときとかよく「次のPIXTAなにしようかな~」って考えてます(笑)

なるほど。本業のお仕事の経験が、ストックフォト撮影にも活きていますね。他にも、プロならではの強みってありますか?

うーん、そうですね。「こういう写真を撮りたい」と思ったら、レンズ選択やライティング、ヌケとのバランスでモデルをどこに配置するかなど、すぐに判断して時間をかけずに撮りたい写真にたどりつくことができるのが、仕事として撮影するときに大事な要素のひとつです。(難しい時もありますが…笑)
そして、そのために引き出しがいっぱいあること。時間のロスが少ないので短時間でOKを出せて、次のシーンに行けます。

でも、ストックフォトにおいてプロとアマチュアの違いってあるとしてもその点くらいじゃないでしょうか。

え、そうですか?

そう思います。PIXTAのクリエイターさんでも、アマチュアと言っているけれど、プロ顔負けの方はたくさんいますよね。アマチュア・プロ関係なく、良い写真を撮りたいと思ってそのためにがんばることが一番大切です。

「もっと良いものを撮るにはどうしたらいいんだろう」と常に試行錯誤し続ける人は、どんどんいい作品を作ります。プロとして仕事をしている人でも、カメラマンっていろいろですから人物写真が実は苦手な人はわりといますし、プロよりいい写真を撮るアマチュアはいっぱいいます。

なるほど。現在やっている撮影のお仕事とPIXTAでの撮影を比べて、違うことはなんですか。

企画から完成まで、OKかどうかを決めるのは全て自分自身、というのが大きな違いであり、面白いところです。

お仕事だと多くの場合、初めから設定やデザインが決まっていて、クライアントさんがOKを出してくれるものを撮ることが目的になります。予定していた物と少し違うものを提案して喜んでもらう場合もありますが、私がいい写真だって思ってもボツだったり、すごく素敵なシーンを思いついても、それは必要ないカットだったりもします。時間と予算が限られている事が多く、お天気が悪かったり、被写体のコンディションが悪かったりしても無理矢理撮らなくてはならない時もあります。

その点、PIXTAの撮影のときは、今日は天気が悪いので予定してた企画をバッサリやめて他のことを屋内でしようとか、モデルさんのイメージを見て、会ってみたらすごく面白い子だったので元気な雰囲気のテーマを増やそうとか、自分判断でそのときできるベストな内容に変更できちゃうところが楽しいし、息抜きにもなってます。

今、撮影のお仕事をしている立場から見て、PIXTAってどんな存在ですか?

とにかくすごく楽しいです!
モデルさんも衣装も、カメラマンが選ぶって私のしている仕事ではする機会無いですし、可愛い女の子を撮るの大好きなんで、モデルさんを自分で選んでいろんな人に会えるのは楽しいですね。

あとやっぱり、収入が不安定なフリーランスにとって、このPIXTAの収入は本当に大きな存在です。現在売り上げが約50万円、コミッションは60%なので手取りで月に約30万円になってきました。制作費に半分くらい使ってしまっているのでまるまる手取りにはなっていませんが(笑)

今後、本業のお仕事とどういったバランスで続けていきたいとお考えですか。

本当は、売り上げが立つ様になったらペースアップしようと思っていたのですが、本業の仕事がどんどん忙しくなってきてしまい、今までの月1~2回のペースのキープが精一杯な状態です。私の仕事は忙しい時と暇な時の差が激しいので、自分のペースで活動できるのはすごくいいですね。
撮影した後、あまりに多忙で1~2ヶ月もアップロードせず放置してしまうことも多いので、旦那さんには「家のハードディスクに写真ストックしてどうする!」ってよく怒られるんですが(笑)
今、実はかなりたくさん家にストックしてしまっているんです。頑張らないと…

どんなに忙しくてもPIXTAは楽しくて刺激的な存在なので、ストップはしたくないし、たとえどんなにPIXTAの売り上げが上がっても、仕事が大好きなので、仕事もたくさんやりたいです。バランスを模索しながら、楽しんで行きたいです。

最初に立てた目標の達成がもう目前なUshicoさんですが、今後の目標をおきかせください。

PIXTAの収入で自分のスタジオを持てたら幸せですね(笑)
そこでまたPIXTAの撮影いっぱいしたいです!

他のクリエイターに向けて、是非励ましやアドバイスをお願いします。

まずは楽しんで撮ることでしょうか。
プロ・アマ関係なく、楽しんで撮った写真は魅力があって、人の目にとまり、売れると思います。

ただ一定の収入を得たいと考えているのであれば、ある程度の投資を覚悟したり、今足りないコンテンツや売れ筋をリサーチして質のいい作品を提供していかないと難しいと思います。

あとは、既にある画像を参考にして撮る方って多いと思うのですが、全く同じように撮るのってプロでも難しいことなんです。
仕事でカンプのストックフォトと同じにしてって言われたりするんですが、いろんな理由でできなくって、よく苦しんでいます(笑)一度、クライアントさんが現場に持って来た参考画像が、私が撮ったPIXTAだったことがあるんです!
でも状況がいろいろ違いすぎ、前に自分自身が撮った写真でも、同じにはできませんでした。

その参考画像とは場所の広さもモデルさんも光も違うし、使っているレンズの焦点距離も今あなたが構えているレンズとは全然違うかもしれません。なんだか上手く行かないなと感じたら、今目の前にある状況を大切に、その場のノリと感性とひらめきで撮影したほうがいいものが撮れるし、なにより楽しいです。

ありがとうございました!

今回ご紹介したクリエイター

Ushico

Ushico
»https://pixta.jp/@ushico/

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