クリエイターインタビュー:ロジャー

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ロジャー(フォトグラファー)

ロジャーさんについて教えてください

現在は、フォトグラファーとして活動しています。PIXTAに登録したのは、昨年、2007年からで、1850枚くらい、写真を登録しています。

写真を始めたきっかけを教えていただけますか

確か小学生の低学年くらいのときに、親戚のおじさんにおもちゃみたいなカメラをもらったんです。それでカメラに興味をもちました。
使い方がわからなくて、写真が撮れなかったんですね。本当に写真を撮ってみたくて、誕生日にコンパクトカメラを買ってもらいました。しばらくの間、そのコンパクトカメラで写真を撮っていました。

カメラ好きからフォトグラファーになられたのですか

いいえ、写真を仕事にしたのは20代の後半の頃です。それまでは、ビデオ関連の仕事をしていました。当時はカラオケが流行っていたこともあって、レーザーディスクの映像編集などをしていました。 写真を仕事にしたとはいっても、はじめは結婚式のスナップや学校の写真なんかを撮っていました。“自分の好きなものを撮る”というわけにはいきませんでしたね。 30代になってからのことですが、それをやっていても先につながりが見えない気がして、本格的にフォトグラファーになろうと思い、それまでの仕事をすべて辞めてストックフォトを撮るようになりました。

何かきっかけはあったのですか

ストックフォトの存在自体を知りました。それまでは知らなかったんですね。ある方に、海外の写真を撮っている方を紹介してもらって、弟子というか、アシスタントをさせてもらうことになりました。

ロジャーさんにとって、印象に残っている写真について教えてもらえますか

すべて印象には残っているのですが・・・。 NYが停電になったときの写真があります。2003年に撮ったものなのですが、ちょうど僕の誕生日だったということもあって印象深いです。 地下鉄で移動をしていて、ちょうど降りたときに停電になりました。30秒くらい遅れていれば地下鉄に何時間も閉じ込められるところでした。本当に危なかった。 そのときに撮ったものというのが、タイムズスクエアの照明が真っ暗になっていて、車のライトだけが光っている写真です。 僕としても印象深いですし、実際にアクセス数も多い写真ですね。

印象に残っている写真もNYですし、ロジャーさんの写真は海外のものが多いのですが、海外にはどのくらい行かれたのですか

一昨年と、その前の年が多かったです。年間に5、6回行っていました。短くて10日くらい、長いと1ヶ月くらい滞在して撮影をしてきます。

行く場所はどうやって決めるのですか

「行ってみたいところ」というのもあるのですが、やっぱり仕事として行くので「人気がある場所」を選んで決めますね。

「人気がある場所」とはどんなところですか

観光旅行をするわけではないので、写真の素材として人気があるだろうと思う場所を選びます。例えば、今であれば北京オリンピックをひかえているので、北京や中国の写真に人気が集まるだろうと予想できますよね。 人気があるのはわかるのですが、北京は比較的近いので、誰でもそんなにコストをかけずに撮影に行けることになります。そうすると、同じような写真が登録される可能性がでてくるんです。つまり、フォトグラファーの競争相手も増えるので、自分の写真が選ばれるかどうかの確率が低くなりますよね。 かといって、誰も行かないような場所にいくのは、コストも危険も伴うわけです。 「コストをかけずに行けて、素材として人気がある場所」という穴場を、いつも探しているという感じです。

1回の海外撮影では、どれくらいの写真を撮影してくるのですか

1日3本、100カットくらいで、掛ける日数というイメージです。フィルムの場合は、それくらいだと思います。どうしてもフィルムの場合は慎重になりますね。 この間イタリアに行ったときは、デジタルを使ったので2500枚くらい撮影してきました。去年からはデジタルにしています。

フィルムとデジタルの違いはどうですか

フィルムの方が写真に「深みがでるかな」と思うのですが、デジタルの方が、やっぱり気は楽です。フィルムは、失敗が許されないということもあるし、コストの問題や荷物のことを考えるとデジタルは便利です。

海外はお好きなのですか

海外は好きですが、取材で行くとなると、手放しに好きとは言いがたいですね(笑) 海外に行けていいな、とよく言われますが、観光旅行とは違いストレスが多いので、そんなに心地良いものでもないですよ。

それでも海外に行く魅力みたいなものはあるのですか

うまく説明できないですけれど、「実感」するというのかな。 昨年インドに行きました。一瞬でも油断をしたら、不運が重なる可能性もある。歩いていると、「生きて帰れないかもしれない」と感じさせる何かがあるんです。気を抜けない怖さというか。 一日が終わってホテルに戻ると、「今日も一日無事だった。今も生きている。カレーがうまい!」とほっとする。「これなんだな」と思いましたね、旅行する醍醐味って。

日常の生活だけでは、どうしてもマンネリ化してしまうんですよね。流れの中に飲み込まれてしまって、生きている「実感」がなくなってしまいます。 けれども、いざ海外に行って様々なストレスや緊張の中に身をおくと、マンネリ化してつまらないはずの日常が、ありがたいものなのだと気づくようになりました。

言葉が満足に通じない、ということだけでもストレスなのですが、身振り手振りで何かを伝えることができると「なんだ、同じ人間なんだ」と思える。あたりまえのことですが、言葉が通じるということにありがたみを感じたり、伝えたいことが伝わったときの喜びを感じたりできるのがいいですね。

「そういうところが表現力の豊かさにつながっているのかもしれないですね。写真を撮るときのポイントを教えていただけますか

ストックフォトの場合は、「見栄えがいいか」ということを常に考えています。そのために必要な条件ってあると思うんです。被写体の魅力、アングル、構図、ライティング。この4つを意識して仕事をするようにしています。

この4つの中で、アマチュアの方が、一番知らないというか、意識できていないのがライトだと思います。 特に風景の場合は、自分でライトを自由に変えることはできないですから、この景色の場合は、晴れているときがいいのか、曇っているときがいいのか、太陽の位置はどこか、と様々なことを考えます。 基本的には、空を含んだカットは空が青くないとサマにならないですよね。きれいな空を含んだカットを撮りたいときには、太陽を自分の背に、または、斜めに光がさすように自分の立ち位置を考えます。晴れるまで待つときもありますね。

PIXTAとの関わりについてお聞きします。PIXTAに登録しようと思ったきっかけはあったのですか

きっかけは特に覚えていないですが、正直、軽い気持ちで登録しました。

PIXTAを使ってみて良い点を教えていただけますか

データの管理システムがいいですよね。勉強になるんです。 アクセス数もわかるし、ソートもできるのでわかりやすいです。 アクセス数が多い写真はどれか?売れる写真はどれか?ということをチェックできるので、マーケティングツールにもなります。おもしろいと思うのが、必ずしもアクセス数の多い写真が、売れる写真とも限らないんです。なんでこの写真が売れるんだろうと驚いてしまうこともあります。 自分の写真がどのように見られているのかを把握すると、何を撮ったらいいのか、どんな写真が求められているのか、と分析できるので次の写真の指標ができるんですよね。

もう1つは、やっぱり「売れる」ということがいいです。写真一枚一枚に売れる可能性があるというスタイルがいいと思います。 今までのストックフォトのスタイルといえば、写真を見る前に、使える写真・使えない写真という判断が下ってしまうことも多かったんです。 見る人や見る状況によっては、一枚の写真がいかようにも変化すると思うので、PIXTAのようなスタイルであれば、写真それぞれが未知数の可能性をもっていて、発掘される環境があると思います。こういうスタイルが確立されていければいいなと僕は思います。

一枚の写真が未知数の可能性をもつという意味では、検索するときの「タグ」はキーワードになると思うのですが、「タグ」をつけるときに気をつけていることはありますか

思いつくものを素直に、正直に、インチキなタグはつけないようにしています。 例えば、「ヨーロッパ」、「イタリア」、「ベニス」という具合で、20個くらいはつけています。「ベニス」は「ヴェニス」とも「ヴェネチア」とも言えますから、見る人がいるということを意識して事実をきちんとつけてあげるということでしょうか。

検索しやすくするという点では、写真をセレクトする際に気をつけていることはありますか

今は、あまり考えすぎないようにはしています。 でも、必要以上にはあげていないです。似たような写真がたくさん並んでいると選べなくなるというか、検索する人も疲れてしまうと思うのです。せっかく興味をもってもらったのに、選んでいるうちに「もういいや」ということにならないよう気をつけています。

PIXTAに望むことはありますか

マッチングをしてほしいと思います。人物や料理の写真って、ニーズがあるというのはわかっています。けれども、撮影のチャンスがなかなかないんですよね。僕が料理を作って撮影をするというわけにもいかないし、モデルさんを撮影するにしても、個人ではリリースをもらうのがたいへんです。

ですから、コーディネートする方がいれば、料理の写真も撮ってみたいですし、モデルさんに引き合わせてくれる機会を与えてもらえば、人物の写真も撮ってみたいと思います。ストックの写真も増えて、クオリティも上がると思いますよ。 そうすることで、PIXTAがどんどん大きくなっていったらお互いにいいですね。期待しています。

お忙しいところ、ありがとうございました。

今回ご紹介しているクリエイター

ロジャー

ロジャー
»https://pixta.jp/@deepblue/

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