【PIXTAクリエイターライフvol.1】kouさんインタビュー

現在、おおよそ7,700万ものデジタルコンテンツを販売しているPIXTA。一点一点を丹精込めて制作してくださるクリエイターは、PIXTAにとって大切な存在です。

PIXTAクリエイターの属性は大きく3つに分かれており、一般クリエイター、専属クリエイター、人物専属クリエイターとあります。

今回、PIXTAで長年人物専属クリエイターとして活躍されているkouさんにインタビューをさせていただきました。ストックフォトがある生活は、kouさんの人生においてどんなストーリーを生み出したのかご紹介していきます。

商業カメラマンの厳しい現実を見てきたから

— kouさんがPIXTAでクリエイター活動を始めたきっかけを教えてください。

「本業は商業カメラマンで、この業界に入って32年ほど経ちました。若手の頃にバブルが弾けて日本が不景気となり、中堅のカメラマンが廃業するのを目の当たりにして、先輩カメラマンからは厳しい世界だよとよく言われていましたね。

しかし、アナログだった時代は一本のフィルムを買って現像するのに5,000円くらいかかっていたので、アマチュアの人がプロの世界に入るのはハードルが高く、プロのカメラマンの仕事が担保されていた部分もあったと思います。しかしデジタルが浸透するにつれて、プロのカメラマンの存在意義が問われているのを感じていました。

ある日の朝、テレビでPIXTAのことを紹介しているのを見て、『デジタルで写真が販売できるならできそう』と思い、登録したのが2010年です」

—PIXTAを始めた頃の活動の様子は?

「最初はシャボン玉とか物撮りをしてお金をかけず、とにかくなんでも撮ってアップロードしていました。でも全然売れなかったです。この状態じゃダメだと思い、知り合いをつたってモデルを探して人物写真を撮るようになりました。

そうしているうちにPIXTAの社員から連絡があり、オフィスに行っていろいろと話をしました。一定の枚数の写真を登録しないと、結果もなかなか見えにくいとのことだったので、当時はひとまず1,000枚を目標に登録を続けました。

最初はアップロードし続けてもレスポンス(売れない)がないから辞めてしまう人も多いと思います。自分がプロカメラマンかアマチュアカメラマンかによっても、売れないことに対して思うことはいろいろあるじゃないですか。でもひとまず1000枚という目標を達成したかったので、1年くらいかけて撮影とアップロードを続けて徐々に成果が出ていきました」

ストックフォトはビジネスとして捉えている

—登録してから12年ほど経ちましたね。ここまで継続できた理由は何ですか?

「シンプルに売り上げです。ストックフォトは趣味の写真や作品とは捉えていなくて、ビジネスとして続けてきました。

若い頃から先輩カメラマンに、『フリーランスで定年がないというのは綺麗ごとで、現実はもっと残酷。サラリーマンより仕事がなくなるのは早い。他でも収入源を作った方がいいよ』とかなり言われました。

確かにその通りなんですよね。例えば、30歳くらいの若い世代のデザイナーがカメラマンに依頼をかけるとき、名の知れぬ50歳のカメラマンなんて依頼しないじゃないですか。価値観が一緒で同じ世代の人と一緒に仕事がしたいと思って当然だと思います。

一緒に仕事して発注してくれた人が出世して管理職になり、制作現場にいないから仕事が減っていくという危機感が昔からありました」

— クリエイター活動をする中で大変なことは?

「コロナウイルスによって世の中では社会活動のいろんなことに制限がかかったので、自分自身の売り上げにも影響があり、売り上げが以前よりも減少しました。

また、数年前からPIXTAでは定額制が始まったので定額販売もしていますが、当時から未だに自分の作品を定額制で売るのに抵抗があります。世の中の流れ的にサブスクはとても便利ですが、制作する側にとっては制作予算の捻出が厳しいというのが本音です。そのバランスを取るにはどうすべきかと頭を悩ませていますね」

— 良かったことやメリットがあれば教えてください。

「始めてから2〜3年目で安定的な収益が入るようになったので、この部分のメリットが大きいです。フリーランスでずっと仕事をしていますが、本業の商業カメラマンは仕事の保証がないので精神安定上はいいことだと思います。

コロナが始まった最初の一年は本業の仕事にかなり影響があったので、ストックフォトの収入はとても助かりました。

それと、スケジュールのバランスが自由にとれるのも良いところです。本業の撮影の繁忙期はストック撮影を抑えるなどしています。

また、数年前に同じ人物専属クリエイターのtakeuchi masatoさんが声をかけてくれて一緒に撮影場所をシェアしたり、情報交換するようになりました。撮影場所をシェアする分、写真の差別化のハードルは上がりますけど、一人でやる限界の方が大きかったので、声をかけてくれたことに感謝しています」

— 最後の質問です。最近販売開始した思い入れのある作品を教えてください。

「自分が気に入らないものを作ってもお客さんが買ってくれると思わないので、常に自分の納得いくように撮っています。モデル、衣装、スタジオ、照明、カメラ技術のどれか一つでも劣ってしまうと、バランスが崩れてしまうので全てのカチッときれいにはまるよう心がけています。

なので全部思い入れのある写真ですが、強いて言うなら男性のポートレートです。

女性の白バックで撮るビューティーイメージは需要も大きいのでよくやっていましたが、PIXTAにコンテンツがたくさんあるので男性モデルで挑戦してみました。事務所を持っているのでそこでライトを組んで低予算で仕上げた企画ですが、今後の売れ行きの様子をうかがっています。

これからも撮影を続けてコツコツと作品を積み上げていきたいと思います」

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インタビューにお答えいただきありがとうございました。

kouさんは写真ビジネスの一つとしてストックフォトに取り組まれていますが、PIXTAでクリエイター活動しやすい環境作りを、これからもPIXTA一同努力していきたいと思います。