【制作のヒント】人の生活にまつわるさまざまな変化

突然ですが質問です。“子育て”をテーマに撮影を計画しています。予算の都合でモデルは2人しかキャスティングできません。あなたならどんな人をオファーし、どんなシーンを撮影しますか?

PIXTAで国内写真素材、写っている人数を2人に設定し、「子育て 女性」と検索すると60,980件出てくるのに対し、「子育て 男性」は28,896件。半分以上の差がある昨今です。(※2022年4月28日時点)

社会で起こっているさまざまな事象と向き合ったストックフォトがPIXTAでも売られています。しかし、まだまだないテーマはたくさんあり、社会と共存する上で開拓(撮影)をし続ける必要があると考えています。

この記事では、いくつかの切り口から日本社会で起こっている事象とストックフォト制作の関連性を考察してみました。制作のヒントになれば幸いです。

配役について今一度考えてみよう

無意識に想像するジェンダー

「料理をするのは?」「上司は?」「医師は?」「介護をするのは?」
あなたがこれらの配役を決める時、どんな人を選びますか?

その配役の決定に正解/不正解を決めるのではなく、“その他の選択肢” を決して無視することなくいて欲しいと願います。

PIXTAの素材でも役割の偏りがみられるテーマがあり、多様化する社会と連動したコンテンツ制作はこの先も必要不可欠と考えています。

そこで配役=キャスティングの仕方について、テーマごとにPIXTAにはまだ少ない素材アイディアをいくつかピックアップしてみました。

子育て

「子育てをするのは女性」という考えはひと昔前のもので、今は男性の育児休暇の取得を推進する法改正も段階的に施行されています。街に出るとパパと子どもだけでお出かけしている光景を目にしたことはありませんか?もちろんママと子どもでお出かけしていることや、ママとパパ揃ってお出かけしているのも見かけます。

また、ベビーカーや自転車に子どもを乗せて保育園や幼稚園に行くシーンなども、男性バージョンが少ないのが現状です。

働く女性の年代

医師、看護師、サービス業、会社員など職業を設定した撮影がありますが、20~40代くらいの女性のキャスティングが多いです。しかし、世の中ではミドル〜シニアの女性も働いて活躍しているのも事実。

また、上司役=男性と配役しがちですが、女性役員の割合を増やそうという動きもありますので、キャスティングを増やしてみるのはいかがでしょうか。

介護

介護をする人は必ずしも女性とは限りません。男性が両親(義両親)と思われる高齢者を病院に連れて行ったり、在宅介護をしていることもありますよね。

変化し続けるスタイリング

日本人は流行りのファッションを楽しむ人が多く、久しぶりに帰国した日本人が街を歩けば、今何が流行っているのかが簡単にわかると言う人もいるぐらい、移り変わりがしっかりとあります。

スタイリングはモデルのキャラクター像を設定できたり、時代を写す鏡のような役割だったりと写真の印象を操作する手段の一つです。アレンジ次第で写真の印象がガラッと変わるので、常にアップデートをかけていきたいところです。

最近のトレンドの一例として、いくつかピックアップしてみました。

男性のパール

某世界的パールのブランドが、広告に男性俳優やロックな雰囲気を醸し出す女性俳優を起用しました。今までの女性らしくエレガントな雰囲気とは一変、非常に力強く、パールに対するイメージが一気に変わった広告ビジュアルでした。

パールに対する印象が変わったせいか、街を歩けばパールモチーフのアクセサリーをつけている若い世代の男性を目にする機会が多々あります。今後より一層身につける男性が増えるかもしれません。

女子制服のスラックス

女子生徒の制服はスカートというのが一般的でしたが、スラックスを導入する学校が増えてきました。個人を尊重する意味でもこのような選択肢があることは、今の社会にマッチしていると感じます。制作する際にも、このようなもう一つの選択肢を取り入れて、ビジュアルに多様性を積極的に取り入れてみるのはいかがでしょうか。

ヘルシーな肌見せルック

2000年代に流行ったY2K(=year 2000)ファッションが再浮上し、クロップドトップスにハイウエストボトムスを合わせたり、厚底ブーツやミュールなどが人気です。夏に向けて開放的な季節になりますので、ヘルシーな肌見せを楽しむ人がより一層増えていくかもしれません。

最初は一時的なトレンドでも、多くの人に親しまれ定着することもあります。SNSやニュースの情報を常にキャッチアップしていきましょう。

ポーズの在り方

ごく自然なあぐらの女性

女性のライフスタイルの撮影で、素敵な部屋に自然光が差し込みあぐらの自然体でいるストックフォトが多くあります。もしかすると20年前なら「女性があぐらをかくなんて」と言われていたかもしれません。しかし、現在ではごく普通のことで、「力が抜け、リラックスした自然体で良い!」と思われる方が多いのではないのでしょうか。実際にあぐらのポージングの写真も数多くダウンロードされています。

丁寧なスキンケアは女性だけじゃない?!

しっとりと丁寧に化粧水やクリームをつけるのは女性だけでしょうか?近年男性のビューティー市場が伸びていますが、自分の肌を優しく扱うからこそ、丁寧な所作になっていくのではないかと考えます。女性だから丁寧な仕草をするのではなく、お肌を丁寧に労わるからこその所作が表現できると良いかもしれません。

時代が変われば人々の思考や行動も変化し、求められるものも変わっていきます。ビジュアルが持つ力は大きく、影響力もあります。作り手一人一人が選択肢の幅を広げ、バリエーションを増やし続けることで、ストックフォトの存在がより良い社会をつくることへ繋がるのではないのでしょうか。

社会と共存するPIXTAであるために。

これからもクリエイター皆さまからのアップロードをお待ちしています。