Profile

xiangtao(シャンタオ)
PIXTA人物専属クリエイター。本業は金融関係の会社員で、2007年よりPIXTAクリエイターとして活動を開始する。豊富なビジネス経験とマーケティング能力を生かして「売れる」ストックフォトを量産するトップクリエイター。関西在住。

女性モデルさん1名、ヘアメイクさん、私と、撮影アシスタントをしてくれる妻の4名で撮影を行ないます。午前中にエステ・ビューティイメージを撮影し、午後は衣装をいろいろ着替えて、サロンモデル風のポートレートを撮影します。

2010年に撮影するために買ったマンションです。住んでいるので自宅兼スタジオですね。
撮影のコスト構造を考えると、スタジオ代が結構かかります。また、準備や片づけ、休憩中などの撮影していない時間もスタジオは代金が発生するので、それってコスト的に無駄じゃないかと思うんですよね。
そこで、安く効率的かつ継続的に撮影するためには、自前でスタジオを用意した方がいいなと考えてマンションを買いました。いままでのストックフォト向けの投資の中で、一番高い投資です。

撮影用の分譲マンションなんてないので、撮影に向いた物件を探すのには半年以上かけました。将来売却することも考えられるので、通常の「マンションとしての価値」+「撮影に向いた間取り」を兼ね備えた物件選びは、普通の住居用マンションの選択以上に大変でしたね。

10:00 – スタッフ集合・撮影打合せ

まず、メイクさんと今日の撮影内容とメイク・ヘアの段取りを確認します。
1日にいろいろなシーンを撮影するので、どの順番で撮影したらいいか確認します。

ストックフォトの撮影が初めてのモデルさんには、PIXTAのサイトや使用事例を見せながら、今回撮影した写真がどのように使われるのかを説明します。その後、モデルリリースの説明をして署名してもらいます。撮影が始まる前にこの一連の流れを行なっておくと、モデルさんが安心して仕事を始めることができます。
撮影が始まると意識がそちらに向いてしまうので、朝一番に行なっておくことが重要です。モデルリリースの取得を忘れることもなく、その後の作業をスムーズに進めることができます。

他のカメラマンを見ていると、カメラマン自身がモデルリリースの内容を理解せず、署名だけをもらっているケースがあります。契約は署名すれば有効ではなく、内容を理解してもらって、はじめて契約は有効なので、後日のトラブルを避けるためにも十分理解してもらう必要はあります。

10:20 – ヘアメイク・撮影準備開始

ビューティ撮影で気をつけるポイント

本日のヘアメイクは、いつもお願いしているMさん。UshicoさんやkouさんなどPIXTAトップクリエイターの撮影をほとんど手がけていて、ストックフォトの現場を知り尽くしている方です。

https://pixta.jp/photo/8475884

ヘアメイクMさんに聞きました! ビューティ撮影の基本メイク

前半はエステイメージなので、モデルさんの肌の透明感を引き立てるように、色を極力使わず、丁寧にベースメークを作り込んでいきます。皮膚が薄く、疲れの出やすい目元は丁寧にコンシーラーを使って明るくしていきます。さらに、鼻筋のハイライトと唇のグロスで光を集めて、肌のツヤ感やみずみずしさを表現していきます。 首筋や肩甲骨、デコルテを美しく見せるためにも、長い髪はすっきりとサイドでポニーテールや編み込みを作り、まとめておくことが多いです。


ライティング

今日のライティングは「フロント紗幕」です。
「簡単に効率よく撮影できて、コストも安く、売れる」ライティングで、最近よく使います。
セットはストロボを並べるだけなので、簡単で失敗することがないですね。
以前は、傘トレをよくしていましたが、トレーシングペーパーを切ったり張ったり手間がかかるんですよね。紗幕なら、スタンドにくくり付けるだけなので準備がラクです。
ストロボも並べるだけで、角度など深く考える必要がありません。
紗幕全体が一つの光になるので、大きい光源が出来ると技術的な面で失敗することはないです。正直、綺麗に撮れるライティングは僕ではなくプロのカメラマンに聞いた方が参考になると思います。

ただし「綺麗に撮れる」ライティングと「売れる」ライティングはまた違うと思います。いくら「綺麗に撮れる」ライティングでも、みんな同じライティングをしたら同じ写真ばかりになってしまいます。ランキング上位の人の写真を見ると、それぞれライティングに違いがあります。ライティングは写真の価値を構成する一つの要素なので、それなりに個性を考えないといけないと思います。

とは言え、アマチュアである私は、そんな難しいライティングは出来ないので、難しいものはプロの人に任せて、「簡単に効率よく撮影できてコストも安く、“売れる”」というところで「フロント紗幕」が最近はメインです。他の上位クリエイターで使っている人は少ないですね。
あと、オパライトは最近買ったので、何かのタイミングで使ってみようかなレベルで、特に意味はありません。

11:20 – ビューティ撮影

リアリティを重視したエステイメージを撮影

モデルさんにベアトップとショートパンツに着替えてもらって、エステイメージの撮影を始めます。重ねたタオルの上にうつぶせになってもらって、肩や背中のマッサージをしているシーンを撮影します。
気合いを入れた撮影だと、エステ台を用意するのですが、今日は簡易版です。全体を撮るのではなく、アップを中心にして、それらしい写真を撮影します。
引き・寄り・パーツカットをいろいろなアングルから撮影し、次は仰向けになってもらってデコルテやフェイスマッサージ、ヘッドマッサージのイメージを順に撮影していきます。
この流れで撮影すると、ヘアメイクの手直しが少なくて済みます。
あと、女性スタッフがいると肌の露出が高い撮影はしやすいですね。モデルさんが安心します。

エステイメージ等、肌が露出する撮影では、ボディクリームやオイルを塗って肌にツヤを出しておきましょう。乾燥するこれからの季節は必需品です。(ヘアメイクMさん)

12:40 – ポートレート撮影

シンプルなポートレートのようでターゲットを絞る。

衣装を着替えて、大学生のサロン風ポートレートを撮影していきます。先ほどのビューティ撮影で作ったナチュラルメイクを生かして、ヘアスタイルを少し修正し、カジュアルな春夏ファッションのサロン向けをイメージして撮影します。今回は初めてお仕事するモデルさんだったので、ポーズや表情等、細かくディレクションしながら撮影していきました。

ストックフォトは誰が使うかわからないので、使用用途の汎用性が高い写真にしておくのが基本です。しかし、汎用性の高さは逆に弱点とも言えます。
汎用性が高い写真は、特定の用途に使う場合、物足りない感じがします。市場規模がそれなりにあるテーマなら、ターゲットを絞った撮影をするとコンテンツの価値が上がると思います。さらに、テーマを特定すると撮影する方も使用用途をイメージしやすので、撮影しやすいというのもあります。

衣装はモデルさんの持ってきてくれる私物のほかに、自前でも用意します。
「earth music&ecology」「INGNI」「CECIL McBEE」「NICE CLAUP」「ユニクロ」「H&M」などで買います。年間で10~20万円ぐらいは衣装代にかけています。

ストックフォトでは地味な衣装が定番ですが、逆にファッション性が求められる写真もあります。でもファッション性がある写真の供給は少ないですね。ただ、あまりファッション性が高すぎると売れないので、さじ加減は必要です。
同じ服でも、下の写真のようにタイプの違うモデルさんが着ると全然雰囲気が変わるので、顧客視点ではバリエーションになっていいと思います。

個人的な好みもあるかもしれませんが、「earth music&ecology」を着た女性の写真が一番売れていますね。

13:30 – 近くの焼肉屋さんでランチ♪

美味しい食事でみんなのモチベーションを高める!

午前の撮影が終わり、近くの焼肉屋さんでランチ。
モデルさんに聞くと、撮影だとロケ弁が多いらしいです。毎日、ロケ弁ばかりだとね。たまには温かい出来たての食事がいいでしょう。と言うことで、基本、お昼は外食しています。

モデルさんとの会話の中で、他のクリエイターの撮影現場の話や、流行ものについて教えてもらうこともあり、今後の撮影の情報収集にも役立っています。

14:30 – サロンイメージ撮影

自作のヘアサロン風背景ボードが大活躍!

午後はサロンイメージを中心に撮影していきます。このセットがサロンイメージの基本機材です。椅子の上に置いてあるブロワーは、髪の毛に風を当ててなびかせるために使います。
立てかけてあるのは、名付けて「壁ポック」。カポックにレンガ等の壁紙を貼った背景ボードです。
壁紙は通販で、糊付き1m500円と安いです。カポックはホームセンターで発砲スチロール1枚1000円のものを購入。2つ合わせても材料費はそんなにかかりませんね。
サロンイメージなので、構図は髪が中心になり、全身を撮影する必要はないです。
全身撮影でいろいろ撮影すると背景紙を交換する手間が大変ですが、ボードならすぐに交換できます。
撮影内容を割り切ったら、撮影のアイデアはいろいろ出てくると思います。

ヘアメイクは徐々に変化をつけていきます。この2つは全体を巻いたゆるいウエーブスタイルで、衣装と背景を替えてバリエーションを増やしています。ストックフォトでは黒髪で清楚な雰囲気のモデルさんが好まれますが、こういったサロンイメージの場合は明るい髪色やカラーコンタクトをしている今どきのモデルさんの方が売れます。

キャスティング前には、モデルさんのブログや撮影会の写真を検索して、私服やメイクの雰囲気、表情などをチェックして撮影内容を決めていきます。自然な笑顔ができるか、歯並びが綺麗か、髪の毛がプリンになっていないか等もストックフォトの撮影では欠かせないチェックポイントです。

16:10 – スイーツ休憩

休憩時のスイーツで最後のシーンの撮影に備えます。

モデルさんも疲れますが、私も日頃はホワイトカラーの仕事なので、書類ぐらいしか持ちません。なのでカメラが重たくて疲れます。カメラマンは肉体労働だと思いますね。
夕方に1回、ちょっといいスイーツを用意して長めの休憩を入れます。
最近、ほとんどの撮影は東京のモデルさんです。遠いところ来てもらっているので、京都の銘菓などを用意することが多いです。今日は大阪のモデルさんなのでゴディバのアイスにしました。

16:30 – ヘアメイク変更・サロンイメージ撮影

メイクをがらっと変えて、モードな雰囲気のポートレートを撮影。

最後にアイメイクとリップにポイントを置いた華やかなヘアメイクにチェンジして、大人っぽい雰囲気のポートレートを撮影します。黒のカポックやダマスク柄の背景ボードを使って、全体的にシックな雰囲気でまとめました。
プロのヘアメイクさんが入っていると、このように大胆なヘアメイクチェンジもお願いできるので、サロンイメージの撮影のときはナチュラル系とエレガント系の両方のパターンを撮影するようにしています。

17:30 – 撮影終了

モデルさんのブログ用に写真をパシャリ!

無事に撮影が終了。お疲れ様でした!
いつもと違うヘアメイクやファッションが新鮮だとモデルさんが喜んでいたので、スマホで記念写真を撮影してあげました。

18:30 – マッサージ

ストロボなどは片づけますが、背景紙や家具の移動は翌日にします。 次の日から普通の仕事なので、疲れが残らないように撮影後にマッサージに行きます。あくまでも本業は会社員ですから、両立させるためには、本業に影響がないようにしないと続きません。

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