Profile

kou(こう)
広告、人物撮影、商品撮影の第一線で活躍するプロのフォトグラファー。企業広告の豊富な撮影経験を生かし、PIXTAでもビジネスイメージのコンテンツが購入者より高い支持を得ている。

20代の女性モデルさん1名、ヘアメイクさん、僕とアシスタントの4名で撮影を行ないます。今回のスタジオは、窓のある白壁のスペースと、壁紙が2面張られているので、定番のビジネスイメージと、壁紙のテクスチャーを生かしたライフスタイルイメージの両方を撮影していきます。

8:30 – スタジオ入り、撮影打合せ

早めにスタジオに入り、ヘアメイクさんとモデルさんを迎える準備をスタート。

本日の撮影場所は、都内のレンタルスタジオ「N-AGE」。使用料金がリーズナブルなので、少人数での撮影のときによく利用しています。スタッフが集合したら、企画の大まかな概要と、ヘアメイク、衣装のイメージなどを打合せします。

このスタジオは窓のある白壁のスペースが特徴的なので、自然光のよく入る午前中のうちに、この場所を生かしたビジネスイメージを撮影します。
使わない家具や小物をすべて移動させ、机と椅子のみを残したシンプルなセットを作っていきます。
ライティングは、なるべく窓が暗くならないように、被写体と背景との露出のバランスを常に気をつけています。

撮影お役立ちグッズ

・手ピカジェル(消毒用アルコール)
白い家具等の汚れを拭き取るのに便利。液体は持ち運びにくいので、ジェルタイプの製品を愛用しています。

・スタジオ専用スニーカー
スタジオ内を動き回るので、備え付けのスリッパではなく、自分専用のスニーカーを持ち歩いています。足の動きに気を取られることがないので、撮影に集中できます。

9:00 – ヘアメイク開始、撮影準備

今日の撮影のイメージをヘアメイクさんに共有し、作業を進めてもらいます。

ヘアメイクはいつもPIXTAのキャスティングサービスを利用して手配しています。よくお願いしているMさんは、ストックフォト撮影の経験が豊富で、撮影したいテーマやモデルさんの個性に合わせて最適なヘアメイクを提案してくださるので助かっています。

今日は最初にビジネスのシーンを撮影するので、前髪をサイドに流してもらい、モデルさんのかわいらしい雰囲気を少しシャープな印象に変えてもらいました。髪の毛が短めのモデルさんも、前髪のアレンジやサイドの髪を耳にかけたり、メガネをかけたりすると雰囲気が変わるので、ヘアメイクさんのアイデアを取り入れて柔軟に撮影していきます。

ヘアメイクMさんの撮影お役立ちグッズ

・ヘアスプレー
撮影で何度もヘアチェンジがあるときは、固まりすぎずベタつかないほどよいホールド力のヘアスプレーを愛用しています。固めすぎてしまうと、後で修正が効かないので、撮影の最初の打合せでしっかりヘアスタイルのバリエーションについてカメラマンさんに確認するようにしています。(ヘアメイクMさん)

・携帯クリーナーとホットビューラー
ビジネスイメージの撮影では、モデルさんが着用しているスーツの汚れやホコリが目立つので、すぐに手直しができるように携帯クリーナーを持ち歩いています。 ロケのときに活躍するのが、コンパクトなホットビューラー。外でビューラーが使えないときにも、これがあれば下がったまつげを上向きに修正することができます。(ヘアメイクMさん)

10:00 – 撮影シーン①スーツのビジネスイメージ

窓のある白壁をオフィスに見立て、スーツのビジネスイメージを撮影。

スタジオにある大きな窓を生かして、オフィス、SOHO風のビジネスイメージを撮影していきます。PC、タブレット、スマートフォン等のアイテムを使用するカットは必ず撮影していますが、これらの小物は実物そっくりの模型(モックアップ)をオークションで安く手に入れて、いろんなデザインのものを持ち替えてバリエーションを作る工夫をしています。

また、ストックフォトの撮影はスピード勝負なので、縦・横・寄り・引きはもちろん、モデルさんの表情やポーズのディレクションに悩まないように、一連の動きを頭に入れて実際にモデルさんの前で動きを見せたりしながら撮影していきます。

撮影お役立ちグッズ

(左)スマートフォンのモックアップ3種。
(右)ビジネスの撮影で使用するkouさんの小道具一式。
PCやタブレットの模型は、オークションで安く仕入れているそう。その他、手帳やバインダー、ファイル類も年齢、性別に合わせて使い分けられるよう色や素材を複数準備している。

11:30〜11:40 – 休憩

シーンの合間には、軽い休憩を取りモデルさんの緊張を解きます。

僕自身が長時間撮影すると疲れてしまうということもありますが(笑)、シーンとシーンの合間には、軽く休憩をはさむようにしています。ストックフォトの撮影はとても集中力を要するので、モデルさんや他のスタッフのコンディションに気を配りつつ撮影を進めています。休憩後は、モデルさんもリラックスしたいい表情を見せてくれるので、焦らず休憩時間を確保することは大事です。

◀スタジオで誰の飲み物かわからなくなってしまわないように、ペンを持参して紙コップにマークを書くモデルさん。

11:40 – 撮影シーン②カジュアルビジネスイメージ

休憩後に、衣装を着替えて内勤OL風のビジネスイメージを撮影します。

上半身をスーツのジャケットからクリーム色のカーディガンに着替えて、少しカジュアルな雰囲気の内勤ビジネスウーマンのイメージで撮影します。上着を変えるだけで、モデルさん一人でも多くのバリエーションを生成できますね。かっちりとしたスーツスタイルだけでなく、こういったリアルなスタイリングのビジネスウーマンの写真も、購入者から人気が高いようです。

ワンポイントテクニック

コンセントは観葉植物の鉢を移動させたりして、上手に隠すとレタッチする手間が省けます! スタジオによっては植木鉢や家具の下にキャスターが付いているので、撮影時に映り込まないように、取り外しておきましょう。

15:00 – 撮影シーン③カフェスタッフイメージ

昼食後に衣装を着替えて、木目の壁紙を背景にカフェのイメージを撮影。

1時間のランチタイムを終えたら、シンプルなシャツとパンツに着替えてカフェのイメージで撮影していきます。カフェエプロンやサービストレー、オーダーシートをはさむクリップボード等の小道具は僕の方で用意していきます。シンプルな白い食器は大体スタジオに置いてあるので、それらを利用してカフェでの様々な場面を再現していきます。

ハウススタジオのリビング、ダイニングやテラス空間などでも、この衣装と小道具さえあれば、簡単にカフェイメージも作れてしまうので、女性モデルの撮影のときは、カフェのシーンを組み込むことも多いです。

▲テンポよく表情やポーズに変化をつけていくモデルの平原さん。同じ衣装・立ち位置でもこれだけ多くのバリエーションが短時間で撮影できます。

16:00 – 撮影シーン④ポートレート

ピンクの壁紙を生かして、カジュアルな私服でのポートレート撮影。

淡いピンクの女性らしい壁紙が張られていたので、この壁の前でポートレート撮影。白バックで撮影したポートレートはPIXTAでも飽和状態なので、こういった特徴のある壁を生かしたポートレートは、購入者の目を引くと思います。スタジオでもロケでも、その場所の状況に応じて似合うシチュエーションを考え、撮影していきます。

ちょうど小道具でピンクのタブレットケースがあったので、モデルさんに持ってもらったのですが、背景と衣装、小物が調和してまとまりのある写真になりました。小道具の色や素材を豊富に準備しておくと、様々な場面で対応できるので安心です。

16:30 – 撮影シーン⑤ライフスタイルイメージ

パソコンでビデオチャットをしている女性のライフスタイルイメージを撮影。

椅子に腰掛けたり、床に座ったりとポジションを変えて、若い女性のライフスタイルをイメージして撮影します。最後のシーンなので、トップスを着替えてもらって、床に座った方はよりカジュアル感が出るスタイリングに仕上げました。衣装はモデルさんの私物と、自分が用意したものの中からコーディネートしていきます。若い女性のトレンドはあまりわからないので、モデルさんやヘアメイクさんに「どっちの衣装がいいと思う?」と確認しながら進めています。

また、この時間帯になると、日が落ちてかなり室内が暗くなりカメラのファインダーが確認しづらくなるので、アイランプ(デイライト)を使用しています。

17:00 – 撮影終了

5つのシーンを撮り終えて無事撮影が終了。おつかれさまでした!

★本日のモデルさんは…
平原久真子さん(プリンセス)
「kouさんとは何度も一緒にお仕事させていただいていますが、モデルのコンディションにもとてもよく気を配ってくださるので、いつも楽しく撮影に臨むことができます! シーンの切り替えごとに、小休憩をはさむことが多いので、いい表情をキープすることができる気がします」

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